やっぱりソーシャルメディアはビジネスに向かないのかも(個人的意見です)

Creative Kitchen というイベントに行ってきました。
編集、映像、広告、クリエイティブ、テクノロジーというキーワードの超大御所の方々のお話。
濃過ぎて誰も咀嚼しきれてないんじゃないか、というレベルでした。


その中で、いろいろ気になるキーワード、コトバがあって、
そこからいろんな考えが生まれたりしたので、それを書き留めようと思います。




SNSを使う≠ソーシャル」



例えば、SOURの「映し鏡」のミュージックビデオは、
Twitterfacebookというソーシャルメディアをがっつり利用していますが、
ユーザーに与えているのは非常にパーソナルな体験で、ソーシャルではない、と。
いかに深い体験を提供できるかが問題であり、
「どうやって広げるか」は問題ではない。
深く心が動けば、勝手に広がるから。




まさにその通りだと思います。
facebookでバズが起きる」なんてことありえないし、
Twitterを使って拡散する」だけの企画はやっぱりナンセンスです。


例えばTwitter
Twitterの最大の特徴でありTwitterだけが持つ特徴、
それは「即時性」です。
(以前書いたTwitterの即時性に関する記事はコチラ
Twitter微分論から見る、面接で問われる「私」の持つコンテンツ - ぬのむ日記


その短さ故、ユーザーは自分の感情に対し脊髄反射的にtweetします。
ブログ等と違って「振り返って考える」というプロセスが省かれるため、
時に炎上を引き起こす程に、
「生活者の生の声」がタイムラインに流されているわけで。


この無加工の生の声は、マーケティングに於いてあまりに貴重な情報源なはずですよね。


そこにビジネスが過剰に入ってきたら――
広告tweetや、Webプロモーションサイト連携tweetが溢れたら、
単純に考えて、良い印象は与えずユーザーを遠ざけることにもなるんじゃないかと。


だって、
バーで本音で話してる時に、いろんな人にいきなり営業かけられたら…嫌ですよね?



Twitterであれば、タイムラインの流れが早いためにそこまでウザがられてない段階ですが、
これがFacebookの場合は既にネガティブな印象を与えています。


最近のFacebook連携サイトでは
「3枚の画像を投稿させてフィードの横幅いっぱいに画像表示」
させるものが増えていますが…
この画像にフィードが埋められることに嫌悪感を示している人が、既に周りに居ます。
おそらくこれも「Facebookで拡散させて〜」という狙いなのでしょうが。。



こういった投稿が疎まれるのは、
やっぱりその投稿が生の声ではないから。


「面白いから広めたい」という思いからの投稿でなく、
「やってみたら投稿されるシステム」だったからなんですね。




僕が言いたいのは、決して「SNSの投稿ボタンをつけるな」といった類のものではなくて。
システムによって拡散させるのではなく、「広めたい」「もっと知って欲しい」と思わせ行動させるほどに
深い体験、圧倒的な面白さを提供することを目指さないと。
ということと、
連携させるなら「如何にウザがられないか」を徹底的に考えないと。
という主張になります。


森の木琴、九州新幹線のCMにTwitterで拡散する仕組みなんてなかった。
心を動かされた人が、「勝手に」YouTubetweetボタンを押して感想をつぶやいた。


そういうことですよね。